スタディーサークルと私

コラム

枚方市のスタディーサークルにご参加頂いているRさんより「スタディーサークルと私」というテーマで、素敵な文章を頂きましたので紹介させていただきます。

北欧をテーマにした商業施設に行ったのをきっかけに北欧文化に強烈に惹かれ、北欧文化を体験できるイベントを探していると、スノックが「フォルケホイスコーレについて学ぶ」というテーマでスタディーサークルを開催することを知り、スウェーデンとデンマークの教育のスタイルを一度に知ることのできる絶好の機会だと思い参加しました。

参加して感じたのは、参加者が感じるまま対話が繰り広げられていく中で思考が深まり、「正解はない」という前提の下「ありのままの自分でいられる安心安全な居場所」で自由に発言ができ、時に共感を得られた心地よい達成感でした。

今の日本では大半の人は際限なく求めなければ生きていくことに不自由しない状況にも関わらず幸福感を感じられている人が少ないのは、分断されたつながりと「忙しい」を理由に思考せず、情報を鵜呑みにして流されてきた結果、依存とあきらめが常態化しているという事、またその閉塞感を打開するには一人一人が主体性を取り戻すことと、良質なコミュニティを形成することだということもスタディーサークルのなかで見出し、そしてまたそれを実現するためにもスタディーサークルやホイスコーレの対話を主体とした学びが有効であると思いました。


「個が自立していること」を前提に、参加者それぞれが対話による学び合いの中で答えやヒントを得て、ひとりひとりが個人の考えに固執することなく他者の考えを取り入れて自分の考えをブラッシュアップする場であり、また個人の学びの中で個人が互いを尊重することや理解に務めようという寄り添う気持ちが育まれ、あらゆることをじぶんごととしてとらえられるようになり、結果的によりよいコミュニティ創りの一助となることが期待できるからです。

私はスタディーサークルで対話を繰り返し、学びを重ねていく中で「教育」があらゆる問題解決の根幹を担うということに行き当たりました。

それはこどもだけでなく、私たち大人もその影響を強く受けています。

教育は何のための誰のためのものなのか、学校に求めるだけでいいのか、不登校が増え、教師もこどもたちも疲れ果てている今、社会全体で改めて考えていかなければいけない事案だと思いました。



そこで私自身が教育の現場を知りたいと、既に職を得ていた府立高校の学校事務補助に加えて参加可能なボランティアや仕事を探し、定時制高校の学習支援員のボランティア、小学校低学年を対象とした塾講師、フリースクールのボランティアをすることにしました。

私にとってスタディーサークルは自分の存在価値を認め、自己効力感が育まれる場であり、家族以外の他者とのゆるやかなつながりを信じられる場と言えます。

多くの人が他者との対話で得た「何か」によって生きる意義を見出し、ひとりひとりが意思を持って社会に参加して誰もが幸せに生きられる社会を創っていくことを期待しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました