2025年10月、私たちは「スタディーサークル日本版ガイドライン」の作成に向けた第5回ミーティングを「Study Circles Japan」さんと共に開催しました、
今回は、「参加者が主体的に場に関わる」ことを促すためのツールとして「ふりかえりチェックリスト」について、意見交換を行いました。
場づくりの担い手は「リーダーだけ」ではない
日本の文化的背景、たとえば「空気を読む」傾向が、自己表現や率直な対話を難しくしているという課題が共有されました。こうした状況において、スタディーサークルの対話をより豊かにするためには、リーダーだけでなく、参加者一人ひとりが「場の担い手」であるという意識を持つことが不可欠です。
この問題意識から、「ふりかえりチェックリスト」は、学びの質を高め、継続的に対話の場を育んでいくための試みとして位置づけられました。
「ふりかえりチェックリスト」の5つの項目と意図
以下の5項目がチェックリスト案として提示され、それぞれの意味や言葉の選び方について丁寧な検討がなされました。
① 自分の「問い」や「感じたこと」を、言葉にして出すことができましたか?
発言の大小に関わらず、場に自分の視点を持ち込むことは、学び合いの力になります。
② 他の人の意見を尊重する姿勢を意識しながら、参加できたと思いますか?
安心して話せる空気づくりや、他の人の意見を尊重する姿勢を意識できたか、思い返してみましょう
③ 対話を通して新たな視点や気づきを得たり、共通の関心へとつなげることができたと感じますか?
④ 今日は「自分ができることは何か?」を意識して行動しましたか?
話す、聴く、進行を助ける、場の雰囲気を和らげるなど、どんな小さなことでも場づくりへの貢献になります。
⑤ 「リーダーや他の誰かが作る場」ではなく、「みんなで育てる場」を意識しながらスタディーサークル・メンバーの一員として関われましたか?
責任や役割を他人に委ねるのではなく、自分の持っている力や権利を活かそうとする姿勢があったかどうかを振り返りましょう。
今後の活用と展望
このチェックリストは、今後スタディーサークルのセッション冒頭で「今日意識してほしいこと」として共有し、終了後には参加者が振り返るツールとして活用していく予定です。まずは試験的に導入し、得られたフィードバックをもとにさらに洗練させていきます。
「ふりかえりチェックリスト」は、参加者の内省と主体性を引き出す仕組みとして、日本版スタディーサークルの実践をより一層豊かにする可能性を秘めています。




コメント